秘技マサル会議と犬

ヤマモトマサルが、デザイン、カメラ、写真、自費出版の写真集のことから雑記までいろいろ書きます。

写真集製作クロニクルVol.1 -参考になった写真集ベスト9- 前編

このブログをはじめた理由は、実際に写真集を作ったときに気が付いたことや反省点をまとめていこうと思ったから。カメラをやっていれば、誰しも写真集を作りたいと思うものです。

今週の一枚「部屋」

誰かの役に立てば「こんなに嬉しいことはない。」*1というわけでさっそく、数ヶ月前の記憶を思い出しつつ写真集の制作クロニクルを記していきます。(写真は今週の一枚「部屋」)

 

 

参考になった写真集ベスト9 

 最初に考えるべきことは(あたりまえですが)どんな写真集を作りたいかということ。自分はどんな写真集を手にしたら、ワクワクするのか? 本屋さんに行き写真集コーナーで片っ端から手にとって考え続けました。デザインする時も同じで、頭の中に明確なイメージがなければ良いモノは作れません。何となく作っちゃうとなんとなくのモノができますから…。

 

1-2.尊敬するカメラマンも一押しの名作 
William Eggleston 2 1/4

William Eggleston 2 1/4

 超絶有名なアメリカの写真家ウイリアムエグルストン*2。プリントも綺麗だし、紙面構成も綺麗でホントにオシャレ写真集。表紙はファブリック製のハードカバーに写真部分を上から張り合わせてある豪華仕様。裏表紙の印字は、活版印刷のように凹みのある立体的な処理にシルクスクリーン印刷。カッコイイ!用紙はマットコート系。

Chromes

Chromes

  • 作者: Thomas Weski,William Eggleston,William, III Eggleston,Willian Eggleston
  • 出版社/メーカー: Steidl
  • 発売日: 2012/01/15
  • メディア: ハードカバー
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同じくエグルストンの3冊セットの写真集BOX。両目を見開くくらいの結構なお値段ですが欲しくて思わずポチリ。目から鱗の写真たちと豪華な装丁が印象的。おしゃれなストリートスナップのお手本がここにありました。写真集の仕様としては、上の赤い本とほぼ同じ感じ。大判サイズで豪華。とにかく迫力がある。

 

 3.個人的にツボった一冊
Instant Light: Tarkovsky Polaroids

Instant Light: Tarkovsky Polaroids

  • 作者: Tonino Guerra,Giovanni Chiaramonte,Andrey A. Tarkovsky
  • 出版社/メーカー: Thames & Hudson
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: ペーパーバック
  • 購入: 6人 クリック: 57回
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これは完全にジャケ買い。自分の撮影する世界観に影響を与えてくれたといっても過言ではない一冊。表紙は弾力のあるソフトカバー仕様。ポラロイド写真の部分にはUVコート印刷がしてあり、その部分だけテカテカ光沢があってポラっぽい質感を表現してる。巻きカバーは無し。本文は半光沢のマットコート系。とにかく雰囲気のあるオシャレな一冊。いつかこのトーンで写真集を作ってみたい。*3

 

4.ソフトカバー写真集の決定版
small planet

small planet

みなさんご存じ本城直樹さんの大判カメラの本格ミニチュア写真集。横長のサイズ。光沢のあるPP加工を施した鮮やかな巻きカバー。中の表紙は一色刷りのシンプルなソフトカバー。 本文は全ページ同じレイアウト。見開きで右側のページのみ写真が配置してある。上品で発色の良いマット系。暗部のトーンが少し沈み込んでいる感じなので、たぶん高級な上質紙あたりか?

 

しかしホントに手にとってめくれる写真集って、いいもんですね。さて…。

[後編へつづく]
写真集製作クロニクルVol.1 -参考になった写真集ベスト9- 後編

*1:アムロ・レイの台詞。ララァに向かって涙を流しながら言ってた。

*2:お世話になっているプロカメラマンに薦められて一気に好きになった。感謝!

*3:この記事の一番上の写真にも写っている一冊